Mozilla community commerceの必要性

Mozillaコミュニティにおいてはユーザーの善意による無償のサポートが主体となっているが、ユーザー層の拡大に伴いコミュニティも拡大化の一途を辿っており、求められるサポート内容もより初心者側に立ったものとなってきている。いわゆる初心者層の増大に伴い、膨大な蓄積である過去の資産を自発的に参照することなく発言するユーザーも増えており、いわゆる「教えて君」的なユーザーも増加の一途を辿りつつある。このような状況下では、過去に行われた質問と同一の内容であってもそれが参照されることはなく、回答者は繰り返し同じ回答を行うことになる。回答者側が回答を続けるモチベーションの一つに「様々な質問に対しての回答を行うことで、回答者の力量そのものが増加する」という利点があるが、同一の内容を繰り返し行わなければならないようなコミュニティにおいてはこのような形でのモチベーションを得る事が難しい。そのため、サポートの主体が何らかの見返りを得ることなく無償でサポートを続けることは難しくナリつつある。

したがって、何らかのモチベーションを回答者に与える施策が必要であり、Mozillaはコミュニティの構造を無償のものと回答者に対する有償の見返りがあるものとに区分けし再構築を早急に行う必要がある。

Mozillaに必要なのはコミュニティ・コマース(community commerce)の再構築であり、コミュニティの再構築自体がコミュニティへの還元策となる。これを行うことで、結果的にサポートコミュニティの維持が可能となり、コミュニティに参加するユーザー層の増加をウナガス事も可能となる。しいてはMozilla自体の負担も軽減されて、またMozillaが手に入れた資産の有効活用の手段としても望ましいものとしてユーザーに受け入れられる事となる。

例えば、人力検索はてなのような仕組みをMozillaコミュニティに導入した場合、ユーザーには一定額のポイントが与えられ、さらに質問をしたい場合にはポイントを購入するか他者に回答して得られた額のポイントを得ることで質問の権利を得ることになる。このポイントを現金もしくはオンラインコマースで利用できるポイント(Amazonなどで使えるポイント)に還元できるのであれば、ユーザーに対しても金銭的なモチベーションを与えられる事となる。回答に関しても一定の質を保つだけの仕組みがあれば、質問者側も回答にまわろうというきっかけを得やすくなる。

回答者が一定の質を保つ事が重要であり、それができればコミュニティコマースとして回答者の存在が意味を持つようになるはずだ。