フォクすけブラウザ for Kids

こどもじらメモ Firefox Hacks 翻訳日記/ウェブリブログで池田さんが提案されている、子供向けのフォクすけブラウザについて、思いついたことを書いてみる(第八回Mozilla拡張機能勉強会の懇親会で池田さんと話した内容も含む)。

利用対象ユーザーは小学生、対象環境は小学校や小学生のいる一般家庭など。

0.バージョン

短期間でできる人的リソースが確保できるならば拡張機能作成のノウハウが溜まっているFirefox 2.0.0.xベースにしてもよいと思う。2.0.0.xベースなら、Windows2000環境でも利用できるのでより多様な環境で利用してもらえるという意味はある*1(Firefox3はWindows2000対応しているとのご指摘がnyamaさんからあったので該当部分を削除)

ただし、開発に確保できる人的リソースが限られていて時間がかかるのであれば、後々のことを考えFirefox 3ベースにしたほうがよいように思われる。仮に今すぐ始めたとして、Firefox3の完成が遅れている現状ではフォクすけブラウザの開発に割ける人的リソースも少なくなってきているであろうことを考えると、後者になりそうな気はするが。

パッケージのパターンは、緑のgooFirefoxのようにFirefoxを含むフルパッケージ版と拡張機能のみの拡張機能パックの2パターンを用意。

1.子供向けテーマ

かわいらしい、アイコンなどの意味わかりやすい、色覚障害でも使える、といったポイントが押さえてあればよいのではないか。できれば何種類からか簡単に選択でき、Personas for Firefoxのように再起動無しで切り替えられるのが望ましい。

なお、フォクすけ*テーマを流用する場合、現行バージョンでは文字色などがわかりにくいといった評価もあるので、その辺りは改善しておく必要がある。

2.同梱すべき拡張機能

これについては異議なし。

検索エンジンプラグイン

Yahoo!きっずキッズgooなど、子供向けのサービスを展開する検索エンジンを導入しておく。検索エンジン側に「緑のgooキッズ版」なんてサービスがあればそれを使いたいところだが。いずれにしても、各検索サイト側との提携が必要になってくるだろう。

ちなみに、Yahoo!きっずだとFirefoxフォクすけを検索しても検索結果には表示されなかった。逆にキッズgooYouTubeにも繋がるようだ。検索結果の違いはフィルタリング方式の違いによるものだろうか。

3.子供の学年にあった漢字を使用した JLP

学校で使用する場合学年毎にJLPを切り替えることになるので、ボタンで切り替える機能が必要かもしれない。そもそもメニューや設定画面を一切いじらせないというのであれば、学年ごとの切替機能は不要かもしれないが(その場合、JLPはALLひらがなで統一)。

Help

Re: ヘルプの作業方法 - Mozilla L10N :: トピックを表示 - Firefox HELP へのフィードバックによると、Firefox 3ではHelpが今までの同梱形式からSUMOによるオンラインヘルプに移行するとのことなので*2、SUMOプロジェクトの作業進捗によって対応が変わってくるのだろう。こどもじらのページを同時に作るのであれば、それがヘルプページをかねるようにして、拡張機能でヘルプにこどもじらのヘルプページを表示するようにしてしまう、というのも手かもしれない。

4.子供に必要でないメニューの削除

拡張機能のみの拡張機能パックでも提供できるようにしておくためにも拡張機能による制限が必要。

5.設定のロック

全画面表示(F11)も戻し方が判らずパニックになるので、デフォルトでは切っておきたい。

6.コンテンツフィルタ

フィルタリングを行う場合、ブラウザ以外のソフトにも同時に対応させておく必要がある。ブラウザにフィルタリング機能を載せることで安心して、ほかのツールはフィルタリングをし忘れていたというのでは本末転倒だろう。また、フィルタリングソフトによってはフィルタリング機能を持つソフトがPC上に複数存在すると誤動作を起こすものもあるようだ。

フィルタリング機能付のセキュリティソフト・専用フィルタリングソフト・プロバイダのフィルタリングサービスが増えていることを考えても、ブラウザ側で独自に備える必要性は薄いように思われる。

むしろFirefoxに対応していないフィルタリングソフト・サービスを使っているユーザーへの対処をどうすべきかが重要だろう。各フィルタリングソフト・サービスの紹介ページなどが必要かもしれない。

7.大人モードとの切り替え機能

大人モードという名前だと単なるプロファイルの切り替えと区別がつきにくいので、管理モード(メンテナンス)でもよいような気がする。ただ子供がプロファイルマネージャーを使ったら意味が無いわけだが。プロファイルマネージャー自体にパスワード機能が必要かもしれない、というのは考えすぎだろうか。

学校での一括導入であればエンタープライズ向けの導入ツールなど*3による導入を想定すべき部分もあるかとは思うが、保護者が自宅で導入する場合を想定するならば学校での導入とは異なる気配りが必要になるように思われる。